事業投資で求められるものは第一印象で判断することでも中身を吟味することでもありません。
冷静にジャッジができるのか、そこにかかっています。
技術力の高さに感動し惚れ込むことも悪いことではないですが、行き過ぎれば見誤りやすく、最終的に失敗してしまうことも珍しくありません。
一方で冷静にそれらのことを判断できれば新たな分野にチャレンジをしようとしてもそう簡単に失敗することはなく、成功につなげていくことは可能です。
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株式会社エピック・グループ長田雄次の教え
では、どのようなことをしていけば冷静な判断ができるようになるのか、そのあたりを学ぶ必要があります。
よく多くの人がやるのは他人の失敗や成功を見て学んでいくことですが、これができるかどうかも結局は自らがどれだけ成功し失敗してきたかにかかっています。
例えば、信じられないような失敗を他人がしていたとします。
自分ならそんなアホみたいなことはしないと切り捨てて、同じような局面になれば絶対に成功させられるという自負を持つ人は少なくありません。
しかし、そういう人ほど自分も失敗するものだと、長田雄次さん(エピックグループ会長)は強調しています。
その人の力量をかなり過小評価し、自らの力量を過大評価している人ほど他人を切り捨てて、自分はすごいと思うようになります。
投資の世界で成功をするのは自分の力量というものをよくわかっている人物
事業投資に限らず、投資の世界で成功をするのは自分の力量というものをよくわかっている人物です。
自分は時折物事が見えなくなるからダメとか損切りが下手だからそこは改善しないといけないなど、弱点がわかっている人ほど、他人の失敗を笑うことはできなくなります。
なぜかといえば同じような失敗はどこでも起こりうるからです。
中身を吟味していないというのは、根本の問題から細かな問題まで様々です。
あり得ない失敗とみなされるものの中にも、実は誰もが陥りやすい失敗が含まれており、他人事ではない場合があります。
おおよそ投資をしていきたい企業を決めた場合には、あとは評価基準を明確にし、1つの評価基準で物事を見ていくことをおすすめします。
実際の評価基準はいくつかあり、NPV法と呼ばれる、投資で得られるであろうお金を今の価値に当てはめる方式やIRR法や回収期間法など様々な指標が用意されています。
これらを用いる場合にはそれぞれの指標の性格を知ること、そしてその評価基準で判断できる案件だけを最初は選んでいくことをすれば確実です。
なぜ迷ってしまうのかといえば、様々なデータを見てしまいそれが魅力的に感じてしまうからです。
それぞれの評価基準には適性というものがあり、この場面では有効だけど別の場面ではあまり参考にならないということがあります。
1つにこだわり、有効な判断ができるものだけを選んでいくこと
1つにこだわり、有効な判断ができるものだけを選んでいけばその評価基準に関するプロのような状態になれます。
そうなれば、負担をかけずに事業投資を冷静に判断できるようになり、別の投資を行う際に労力をかけていくことが可能です。
得意分野を増やすことができればそれなりに冷静な判断は行えるようになるので、評価基準を知って、それを投資につなげていくようなことが必要になっていきます。
冷静な判断をするには目標をきちんと設定しておくことも大事です。
無謀な設定をしてしまうと、普通に考えれば厳しいことをして増やしていかなければならず、その結果、失敗してしまうということは様々な場面で見られることです。
無謀な目標はギャンブルでしかなく、冷静さとは程遠い状態になるため、余裕のある状況で余裕のある目標を設定していって次につなげていくことの方がいいです。
いつまでにいくらにするか、そのあたりも事業投資では大事な要素
いつまでにいくらにするか、そのあたりも事業投資では大事な要素です。
いわゆる利回りにもつながっていくことですが、どのあたりを狙うかをまずは決めることが必要です。
余裕のある状況というのは、資金面のことを意味します。
すべての資金を投入する状況はカジノの世界ではオールインと呼ばれ、持ち金全部を入れて勝負に出る行為です。
うまくいけば大成功ですが、失敗すれば致命的な終わり方になり、次につなげるどころか新たなチャレンジすらできなくなります。
資金があったとしても、すべてを投入するのではなく、最初はこの割合で投資を行いたいというように決めていきます。
そこで増やした分を別の事業投資に注ぎ込むというようなことをしていけば、無理をしなくても資金を回していくことが可能です。
まとめ
冷静に事業投資を行う場合は、これまでの経験や知識、将来的な目標などを明確にし、決して無理をしないことが求められます。
一番排除すべきなのはプライドとメンツです。
プライドが許さない、メンツが潰されるのは嫌だと思いながらやれば、金がなくなったとしてもプライドを守りたい、メンツだけはなんとか保ちたいと思うようになり、目的が変わってしまいます。
お金を増やすことが第一の目標であり、プライドなどは二の次です。
冷静な人ほど自分に軸があり、その軸の中で判断を重ねます。
いかに機械のようにこなしていくか、そうした要素も求められます。
最終更新日 2025年5月12日