近年、家庭用太陽光発電設備を設置した住宅が増えています。
太陽光発電装置は晴れた日の日中に発電を行い、家庭で使用せずに余った電力は電力会社が買い取ってくれるシステムです。
太陽光発電設備を設置した年にもよりますが、2015年度に設置した場合には電力会社の買取価格は1kWhあたり33円で、買取価格は少なくとも10年間一定価格で買い取ってもらえます。
一方、電力会社から電気を購入する場合の価格(電気代)ですが、一般家庭であれば1kWhあたり22~28円程度です。
すなわち、家庭用の太陽光発電装置が発電した電気の方が高く買い取ってもらえるということなのです。
この理由は10年で太陽光発電装置の設置費用を取り戻すことができるようにしているためで、1kWhあたり33円という電気代は自家発電した電気の単価であると考えることができます。
ところが太陽光発電装置が発電した電気を家庭で使用する場合には本来電力会社から22円程度で安く購入できるはずの電気を、わざわざ33円という高値で発電して使用しているのと同じ事なのです。
電気の単価を比較すると、昼間に自宅で発電した電気はなるべく使わずに電力会社に買い取ってもらうようにして、太陽が出ていない夜の間に電力会社の電気を買うようにした方が得なのです。
ソーラーパネルが発電をしている昼間は家庭で大きな電力を消費する機器の使用を控えるようにして、発電を行っていない夕方や夜間に大電力を消費する機器を使うようにすれば良いのです。
家庭用の電化製品で電気を多く消費するものは冷蔵庫やエアコン、洗濯機・炊飯器・電子レンジ・電気温水器などです。
冷蔵庫は仕方がないとして炊事や洗濯などの家事をなるべく早朝や夕方以降にして、入浴も夜間に済ませば良いのです。
電気自動車の充電設備を備えていれば夜間に充電をする方が良いのです。
夏場であれば昼間はなるべくエアコンをつけないようにしてショッピングセンターなどに避難するようにして、夜間の就寝時にエアコンを使用すれば良いのです。
エコでクリーンなエネルギーを作り出す太陽光発電
誰の上にも等しく降り注ぐ太陽の光を電気エネルギーに変えてくれる太陽光発電は、二酸化炭素を排出しないエコでクリーンなエネルギーとして注目され、多くの一般家庭でも導入が進んでいます。
太陽光発電のためのモジュールを屋根の上に載せた住宅を目にする機会はとても増えましたが、その性能や見た目の印象も数年の間にずいぶん進化したため、パネルが以前のものよりもコンパクトになったり、屋根そのものが太陽光モジュールで作られているような一体型のものまであり、かつてのような違和感を感じさせない製品も増えているようです。
国のエネルギー政策によって太陽光発電の普及が進み、魅力的なシステムとして多くの家庭で取り入れるようになった太陽光発電なのですが、発電量が不安定であることがウィークポイントだといわれてきました。
また、余剰電力の買取システムに関しても10年間一定の単価で買い取ってくれると言うシステムがあるためある程度は設備投資がどの程度回収できるのか、改修までにどれくらいの期間が必要になるのかといったことを計算しやすくなっているのはたしかですが、長期的な視点で見れば必ずしもメリットばかりではないのかもしれません。
けれども太陽光発電を導入することによって、光熱費がどの程度節約になり、設備投資にかかる費用の回収がどの程度まで進んでいるかという金銭的なことばかりでなく、実はエネルギーの消費に関して関心を持つ機会が増えるということも導入の大きなメリットのひとつです。
今現在どれだけの電気エネルギーを発電しているのか、そして家の中でどれだけの伝記を消費しているのかがリアルタイムでモニターに表示されている事から、節電に対する意識が高くなったという人が少なくありません。
今月はどれくらい発電していて、どれくらい電力消費をしていて、差し引きでどれくらいの二酸化炭素の排出を抑えることにつながったか、そうしたことに目を向けるきっかけとなることも、太陽光発電を導入することの魅力です。
最終更新日 2025年5月12日